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不動産売買における手付金とは?
相場や支払い時期などをわかりやすく解説

手付金という言葉を聞いたことはありますか?不動産の売買において手付金は重要な役割を果たします。
手付金とは何なのか、相場や支払い時期を含め詳しく解説していきます。

不動産売買における手付金と内金の違いは

不動産の売買においては手付金以外にも内金と呼ばれるものも存在しています。まずは手付金と内金の違いについて確認していきましょう。

不動産売買における手付金とは

不動産の売買における手付金とは、買主から売主に差し出されるお金で後に売買代金の一部として充当されるものです。手付金は後に売買代金に充当されますが、それまでには契約成立の証などさまざまな法的効果を持つものになります。

不動産売買における内金とは

内金とは商業用語であり、法律に定めのあるものではありません。内金は売買契約の成立後、買主が売買代金の一部として支払うお金です。実務上、不動産売買においては手付金が使われることがほとんどであり、内金が利用されることはほぼありません。

手付金はなぜ必要なの?
相場は?

手付金はなぜ必要とされるのでしょうか。その疑問にお答えしつつ相場についても解説していきます。

手付金が必要な理由

手付金が必要とされる理由はズバリ、お互いに契約を簡単にキャンセルさせないためです。 いわば手付金は売買契約が成立した証です。 手付金は一度授受されると買主が自分の都合で契約を解除するには手付金の放棄をしなければなりません。逆に売主が契約を解除する場合は受け取った手付金の倍額を支払う必要があります。 このように手付金は契約に重みを持たせるために必要とされるのです。

手付金の相場はどれくらい?

不動産売買における手付金の相場は売買代金の5%から10%ほどになります。なお、20%を超える手付金の授受は法律によって禁止されています。

手付金には
どんな種類があるの?

一言で手付金といっても手付金は次の3種類に大別されます。

証約手付

証約手付は売買が成立した証となる手付です。契約の成立をより明確にしたいときに用いられる手付です。

違約手付

違約手付は売買契約に何らかの違約事項が発生した場合の違約金として差し入れられる手付です。買主に違約があれば手付金が没収され、売主に違約事項があれば手付金の倍額が返還されるというものです。多くの売買契約で利用されている手付です。

解約手付

解約手付とは、当事者に解約権を付する目的で用いられる手付です。買主は手付を放棄し、売主は手付の倍額を返還することで、損害賠償を負うことなく契約を解除することができるようになります。

手付金はいつ払うの?

続いて手付金の支払い時期や支払いまでの一連の流れについて解説していきます。

手付金支払いの一連の流れ

手付金の授受は売買契約が成立したことの証でもあります。そのため、手付金の支払いは基本的に売買契約の成立日までに現金で行われます。不動産売買の実務では、売買契約と同時に手付金が支払われる流れになっています。

なお、手付金の支払いは現金で行われることが原則です。なぜかというと、不動産売買は金融機関の営業時間外の土日に行われることが多く、振込の方法では契約成立日に支払うことが難しいからです。 また、振込の方法では会社が倒産したり売主が行方不明になってしまった場合、手付金が戻ってこないという事態も起こりうるからです。

一方で手付金の額が大きかったり遠隔地での取引等、かえって現金での授受ではリスクが高まるという場合はあえて振込という方法がとられることもあります。

手付金はローンで
借りてもいいの?

手付金が高額だから、あるいは手持ちの現金が不足しているからと手付金をローンで賄うことは絶対にしないようにしてください。なぜなら、住宅ローンの審査に影響を及ぼすことがあるからです。住宅ローンの審査を受けるとき、既に手付金のための借入金が存在してしまっていると、借入金の存在を理由に住宅ローンの審査に通らない可能性があるのです。
もし、どうしても自己資金のみで手付金が用意できない場合は親や親族を頼るなどして金融機関や貸金業者を通さない方法で資金調達をするようにしてください。そういった方法での借り入れであればローンの審査に影響を及ぼすことがありません。

手付金の値下げ交渉は可能?

ケースによっては、手付金を相場よりも下げてもらうことができるかもしれません。一般的に不動産の売買契約を締結するとき、買主が売主に手付金を支払います。これは、買主と売主の双方にとっても、契約の安全を確保するために手付金が重要となってくるからです。しかし、必ずしも手付金を相場の額面通りに支払わなければならないわけではありません。たとえば、なかなか買い手のつかない条件の厳しい土地、早急に手放したい土地など、売主と交渉の余地がある場合、手付金を相場よりも値下げしてもらえる可能性が出てきます。手付金の値下げ交渉を行う場合、仲介に入っている不動産会社を通じ、誠意を持って売主と話し合ってみましょう。

手付金は戻ってくる?

仮に契約がキャンセルになったとしても一定の要件のもと、手付金が戻ってくることがあります。

ローン特約が適用になるとき

結論から述べれば、住宅ローン特約が契約内に存在すると手付金が戻ってくる可能性があります。 家を購入する方の大多数は住宅ローンを組み、その審査に通ることを前提にしています。しかし、何らかの事情により住宅ローンに通らないこともありえます。にもかかわらず契約は有効のままで、契約を解除すると手付金が没収されてしまうとなれば買主としては大変困ってしまう状況です。

そういった事態に備え、多くの売買契約においては住宅ローン特約を契約内容に組み込んでいます。住宅ローン特約とは、買主が住宅ローンの審査に通らなかった場合は手付金が返還され、かつ違約金なども発生せずに契約を解除できるという特約です。

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