机上査定

机上査定とは、査定する不動産の現地確認を行わず、書類やデータだけで査定する方法です。

机上査定は簡易査定とも呼ばれており、不動産会社の訪問なしで簡単に査定額が出ます。
しかし、査定する不動産の現地確認をおこなわないため、正確な査定額は算出できません。

机上査定を利用するケースとしては、相続や財産分与のためにすぐにおおよその価値を知りたいというような場合です。

訪問査定

訪問査定とは、書類やデータだけでなく、査定の依頼を受けた不動産を確認して査定金額を算出する方法です。

一般的に不動産会社の査定は、訪問査定のことを指します。
訪問査定では正確な査定金額を算出でき、不動産の売出価格を決めるために必要な金額です。

訪問査定は正確な査定金額を知ることがでる反面、不動産会社の現地確認が必要であるため立ち会い日の調整が必要になります。

マンションの査定ポイント

マンションの査定ポイントは、次の通りです。

• 築年数
• 日当たり・眺望
• 開口部の向き（南向き・北向きなど）
• 共用部分の施設の充実度
• 修繕積立金の貯蓄の状況

マンションの査定では、室内の向きや日当たり・眺望が重視されます。
マンションの特徴として、高い位置からの良い日当たりや眺望を買い手が希望するからです。

また、マンションの査定では、専用部分だけでなく共有部分も査定されます。
共用部分に関して査定依頼者はどうすることもできませんが、買い手は共用部分も重視するということを理解しておきましょう。

一戸建ての査定ポイント

一戸建ての査定ポイントは、次の通りです。

• 築年数
• 室内や設備の状態
• 建物の修繕状況
• 周辺環境
• 日当たり

一戸建てはマンションと異なり、自分で建物を維持修繕しなければいけません。
そのため、維持修繕の実施状況により建物が悪化しているケースも多く、査定金額に大きく影響してしまいます。

また、一戸建てはマンションに比べ、周辺環境を査定時、詳細に調査されます。
マンションは基本的に都心部に建設されるため周辺には便利な施設が多くありますが、一戸建ては不便な立地でも建設されるためです。
周辺環境は買い手の購買意欲に影響するため、査定に反映されます。

土地の査定ポイント

土地の査定ポイントは、次の通りです。

• 土地の向き
• 土地の形状
• 建物の建てやすさ
• 前面道路の広さ

土地の査定ではどのような建物が建築できるのか、建築しやすいのかが査定に影響します。
また、建物を建築した後に、建物の日当たりや眺望がどうなるのかも見られます。

とくに土地の形は査定に影響を受け、狭小間口や旗竿地、高低差のある土地については査定額が大きく落ちる傾向にあるため査定を受けるときには注意しましょう。

不動産査定は複数の会社に依頼する

不動産の査定は、複数の会社に依頼しましょう。

不動産会社によって査定方法が違い、査定金額も違ってきます。
1社にしか査定を依頼しない場合は査定額を比較できないため、査定金額が正しいかどうか判断できません。

査定額は売出価格を決める重要な判断材料であり、間違った相場での売り出しを防いでくれます。
もし間違った相場を参考にしてしまうと、売却に売れなくなってしまいます。

査定の前に相場を調べておく

不動産の査定を受ける前には、必ず自分で不動産の相場を調べておきましょう。

自分で相場を調べておかないと、不動産会社の提示した査定金額が正しいのか判断できません。

相場の調べ方で簡単なのは「レインズマーケットインフォメーション」か「土地総合情報システム」を利用することです。
レインズマーケットインフォメーションは国土交通省の指定する機関が運営、土地総合情報システムは国土交通省が運営しているインターネットサイトです。
どちらのサイトも成約事例を確認できるため、査定を依頼する不動産と似た成約事例を探せば相場がわかってきます。